大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

神戸地方裁判所 昭和48年(わ)32号 判決 1974年7月09日

本籍

兵庫県飾磨郡家島町宮一、〇六六番地

住居

右に同じ

石油販売業

板倉辰吉

大正一四年四月五日生

所得税法違反被告事件

検事

熊川照義 出席

主文

被告人を懲役八月及び罰金九〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金三万円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置する。

但し、本裁判確定の日から二年間、右懲役刑の執行を猶予する。

理由

罪となるべき事実

被告人は、兵庫県飾磨郡家島町宮一、〇六六番地の住居地のほか大阪市港区市岡元町一丁目に事業所を設け、船舶用石油等の販売を業としていたものであるが所得税を免れようと企て

第一  昭和四五年分の実際の所得金額は四二、九八七、四〇二円、これに対する所得税額は二二、六四五、七〇〇円であるのにかかわらず、売上金額の一部を除外するなどして得た資金を架空名義の定期預金とするなどの不正の方法により所得の一部を秘匿したうえ、同四六年三月一五日所轄姫路西税務署において、同署長に対し、所得金額が六、五三〇、九三〇円、これに対する所得税額が一、五五五、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書(養父板倉龍蔵名義)を提出し、もって不正の行為により、所得税二一、〇八九、八〇〇円を免れ

第二  同四六年分の実際の所得金額は四九、九七九、三三二円、これに対する所得税額は二六、五九四、二〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正手段を構じたうえ、同四七年三月一五日同税務署において同署長に対し、所得金額が一〇、九三一、五八一円、これに対する所得税額が三、三二五、〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書(前同様名義)を提出し、もって不正の行為により所得税二三、二六九、二〇〇円を免れ

たものである。

証拠の標目

一、被告人の当公判廷における供述

一、被告人の検察官に対する各供述調書

一、収税官吏の被告人に対する質問てん末書三通(昭和四七年一〇月二五日付、昭和四八年四月一九日付、同年五月七日付)

一、各所得税確定申告書謄本

法令の適用

第一及び第二の行為につき、それぞれ所得税法一二〇条一項三号、二三八条一項により懲役と罰金を併科し、情状により同条二項を適用する。

併合罪加重につき刑法四五条前段四七条一〇条(第二の罪をより重いと認める)四八条二項

罰金不完納の場合の労役場留置につき刑法一八条

懲役刑の執行猶予につき刑法二五条一項

(裁判官 山下鉄雄)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例